「スエー」は悪い動きではない。実は正しい動きだ。
- 2018/09/16
- 11:56
「スエー」とは、スイング中に腰やヒザが左右に流れる動きをすることを言います。
上体のスエーもありますが、どちらかと言えば「腰やヒザなどの下半身のスエーは間違った動き」と、一般的には解釈されています。
「スエーは悪い動き」というのが表の考え方とするなら、その裏に潜んでいる現象にも目を向けてみましょう。
これこそスイング論の「逆転の発想」の代表格です。

バックスイングで、腰やヒザが右に流れると左肩が下がり、その反動からダウンスイングでは腰やヒザが左に流れて今度は右肩が下がる。
だから「スエーはダメ」と決めつけている人たちは「ギッタンバッコン型のスイングになり、軸のブレを招いてしまう」と主張します。
それでは、ヒザを固定し、腰が左右に動かないように平らに回転すれば、正しいスイングが身に付くのでしょうか。
答えは「ノー」です。
腰を平らに回そうとすると、腰が引けたスイングになり、上体と下半身のバランスが悪くなって、スイングの安定感に欠けてしまうからです。
昔は私も「スエーはダメ」と決めつけて、スエーをさせまいと一生懸命でした。
しかし、そう思えば思うほど、どうしても体の動きがぎこちなくなる一方でした。
そこではじめて「もしかしてスエーは正しいのかも?」と疑ってみたのです。
ここで重要なキーワードとなるのは、アドレスの「前傾姿勢」です。
クラブを構えるときは、軽くお辞儀するように、上体を少し前傾させますね。
ポイントは「骨盤の前傾」にあります。
骨盤が真っ直ぐ立った棒立ちの構えで、腰を平らに回そうとするから腰が引けるのです。
体のパーツで骨格を考えてみてください。
腰は骨盤と股関節から成っていますよね。
すると「腰を平らに回転させる=骨盤を平らに回す」ということ自体に無理があることに気づきます。
骨盤と大腿骨が連結しているジョイント部である股関節を前や後ろに動かしながら、骨盤を回すなんてどう考えても不自然です。
そうした着眼点から思いついたのが「骨盤のクネクネ運動」です。
両足を肩幅くらいに広げて直立姿勢で立ち、腰を左右に動かします。
ダメと言われているスエーのように、バックスイングで腰を右にスライドさせて、ダウンスイング以降は腰を左にスライドさせるのです。
もう、完璧なスエーです。
「このような動きが正しいはずがない」と思っている方も、最後まで聞いてください。
次に、クラブを持たずに前傾姿勢をつくります。
背骨のラインと真っ直ぐ連なるように、骨盤も前傾させることが大切です。
そして、同じ要領で骨盤のクネクネ運動をしてみましょう。
腰を平らに回すのではなく、骨盤を上下に動かす感覚ですが、これによってバックスイングでは右腰が切れ上がり、ダウンスイング以降は左腰が切れ上がるような動きが生じます。
腰が横に回転するというよりも、骨盤が上下に近い動きで旋回するいうイメージです。
「腰椎を軸にして、骨盤を回転する」という解釈でもいいでしょう。
お尻の部分を意識しますから、バックスイングではズボンの右後ろのポケットが、ダウンスイング後はズボンの左後ろのポケットが、浮き上がる感覚になります。
スエーに対する「逆転の発想」から「スイングの動力となるのは“ヒップターン”であるべき」だという結論を得ることができました。
骨盤の前傾と骨盤の旋回から生まれるヒップターンは下半身主導の動きですが、アドレスの前傾姿勢を一定にキープし、下半身と上体のバランスを整える上でも効率がとてもいいのです。
肩の回転を意識する必要なんてありません。
ヒップターンを心がけるだけで、肩が自動的に回転し、腕が勝手に振られるという仕組みです。
骨盤を前傾させてアドレスし、骨盤を左右に旋回させるのが“ヒップターン”の基本的な動きです。
この動きを意識すればスイング全体のバランスもよくなります。
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上体のスエーもありますが、どちらかと言えば「腰やヒザなどの下半身のスエーは間違った動き」と、一般的には解釈されています。
「スエーは悪い動き」というのが表の考え方とするなら、その裏に潜んでいる現象にも目を向けてみましょう。
これこそスイング論の「逆転の発想」の代表格です。

バックスイングで、腰やヒザが右に流れると左肩が下がり、その反動からダウンスイングでは腰やヒザが左に流れて今度は右肩が下がる。
だから「スエーはダメ」と決めつけている人たちは「ギッタンバッコン型のスイングになり、軸のブレを招いてしまう」と主張します。
それでは、ヒザを固定し、腰が左右に動かないように平らに回転すれば、正しいスイングが身に付くのでしょうか。
答えは「ノー」です。
腰を平らに回そうとすると、腰が引けたスイングになり、上体と下半身のバランスが悪くなって、スイングの安定感に欠けてしまうからです。
昔は私も「スエーはダメ」と決めつけて、スエーをさせまいと一生懸命でした。
しかし、そう思えば思うほど、どうしても体の動きがぎこちなくなる一方でした。
そこではじめて「もしかしてスエーは正しいのかも?」と疑ってみたのです。
骨格で考えれば、正しい動きを理解しやすい
ここで重要なキーワードとなるのは、アドレスの「前傾姿勢」です。
クラブを構えるときは、軽くお辞儀するように、上体を少し前傾させますね。
ポイントは「骨盤の前傾」にあります。
骨盤が真っ直ぐ立った棒立ちの構えで、腰を平らに回そうとするから腰が引けるのです。
体のパーツで骨格を考えてみてください。
腰は骨盤と股関節から成っていますよね。
すると「腰を平らに回転させる=骨盤を平らに回す」ということ自体に無理があることに気づきます。
骨盤と大腿骨が連結しているジョイント部である股関節を前や後ろに動かしながら、骨盤を回すなんてどう考えても不自然です。
そうした着眼点から思いついたのが「骨盤のクネクネ運動」です。
両足を肩幅くらいに広げて直立姿勢で立ち、腰を左右に動かします。
ダメと言われているスエーのように、バックスイングで腰を右にスライドさせて、ダウンスイング以降は腰を左にスライドさせるのです。
もう、完璧なスエーです。
「このような動きが正しいはずがない」と思っている方も、最後まで聞いてください。
次に、クラブを持たずに前傾姿勢をつくります。
背骨のラインと真っ直ぐ連なるように、骨盤も前傾させることが大切です。
そして、同じ要領で骨盤のクネクネ運動をしてみましょう。
腰を平らに回すのではなく、骨盤を上下に動かす感覚ですが、これによってバックスイングでは右腰が切れ上がり、ダウンスイング以降は左腰が切れ上がるような動きが生じます。
腰が横に回転するというよりも、骨盤が上下に近い動きで旋回するいうイメージです。
「腰椎を軸にして、骨盤を回転する」という解釈でもいいでしょう。
お尻の部分を意識しますから、バックスイングではズボンの右後ろのポケットが、ダウンスイング後はズボンの左後ろのポケットが、浮き上がる感覚になります。
“ヒップターン”がスイングをリードする
スエーに対する「逆転の発想」から「スイングの動力となるのは“ヒップターン”であるべき」だという結論を得ることができました。
骨盤の前傾と骨盤の旋回から生まれるヒップターンは下半身主導の動きですが、アドレスの前傾姿勢を一定にキープし、下半身と上体のバランスを整える上でも効率がとてもいいのです。
肩の回転を意識する必要なんてありません。
ヒップターンを心がけるだけで、肩が自動的に回転し、腕が勝手に振られるという仕組みです。
骨盤を前傾させてアドレスし、骨盤を左右に旋回させるのが“ヒップターン”の基本的な動きです。
この動きを意識すればスイング全体のバランスもよくなります。
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