日本のプロゴルファーはなぜ世界で通用しないのか?
- 2016/09/03
- 15:19
ここ最近松山英樹プロは健闘してはいますが、日本人プロが海外ではほとんど活躍できていないのが現状ですよね。
非常に残念な状況の訳ですが、ここでは日本のプロゴルファーが世界で通用しない理由について考えてみようと思います。

いきなり結論から言ってしまうと、日本でやっているゲームをそのまま海外に持っていったら勝てると思います。
というのは、世界のツアーを目の当たりにした日本人選手は、自分のプレースタイルを変えてしまうんですね。
そのために持ち味がなくなってしまい、中途半端な成績になってしまうんです。
石川遼プロもそうです。
アメリカでは物凄い連中を見たことが、彼の持っていたいいものまで消そうとしているように見えるんです。
海外でプレーした遼君はおそらく、自分ぐらいの飛ばし屋はゾロゾロいることが分かったと思うんです。
それでどうしたかいうと、もっと飛ばそうという方向に進んだ。
それが間違いだと思うんですよね。
あそこで飛ばしとは逆の方向に行って、ショートゲームを磨いていれば、現状は違っていたような気がします。
あくまでも私個人の意見ですけどね。
自分の得意な土俵で勝負する
アメリカで大活躍した丸山茂樹プロはショートゲームを武器にして成功しました。
といっても丸ちゃんの全盛期は右からのドローボールで遼君ぐらいは飛んでいたと思うんです。
でも彼は飛ばすことに活路を求めませんでした。
飛ばす事にはアドバンテージがありませんから、ショットの精度とアプローチで勝負に行ったのです。
丸山プロはアメリカで3つ勝ちましたけど、勝ったのは全てパー72で7000ヤード程度の短いコースで行われた試合でした。
ミルウォーキーオープン・バイロンネルソンクラシック・クライスラークラシック
これら米PGAツアーの「距離が短い」3大トーナメントを狙って勝ったわけです。

ベイヒルクラシックとか距離の長い試合は捨てて、自分の距離でも勝負できる試合を全力で狙いに行った。
こうして大チャンスをすべてものにしたところに、彼のクレバーさがあるんです。
今田竜二プロだって自分の得意なバミューダ芝のアトランタで勝っているわけです。
マキロイも不得意のコースの試合には出ませんし、タイガーでさえ年に18試合自分の得意なコースで行われる試合を選んで出ているわけです。
そしてそのスケジュールはほぼ変えません。
というように、自分が勝てる試合はこれだ!と見つけることが大事なんです。
ゴルフの本質。ゲームを覚える
欧米人にとってゴルフはゲームであり、勝った負けたが最も重要な関心事なんです。
その背景には「勝ち負けを重視する」という欧米の基本的な発想があります。
つまり「勝ちにこだわる」ということです。
だからスイングを作る事よりもまずゲームなんです。
日本ではゴルフを始めるというと、まずは練習場に行ってスイングを作って、ということになりますが、欧米では違います。
用意ドン!でゴルフ場に行くんです。
そこでゲームを覚えるんです。
ゴルフは穴に入れるゲームで、相手よりも1打少なければ勝ち、こういうゴルフの本質を最初に覚えることが、彼らの強さにつながっているわけです。
ですから日本でも、指導の仕方が変わってくれば選手の質も変わるはずです。
スイングはもちろん大事、しかしそれ以上にゲームであるということが大事で、そこが身についてくれば日本人も強くなると思います。

だからアマチュアの世界でももっとゲームを意識したほうが良く、そのためにはティを選んでプレーしたほうがいいと思います。
ゴルフでは自分の飛距離に応じてティを選ぶことがとても重要で、自分に合ったティを使う事でゲームを覚えるんです。
そういう意味では「うちではバックティは使わせません」というゴルフ場があるうちはダメだし、飛びもしないくせにバックティでやりたがるのも違うんです。
背伸びをするより、パーオンできる距離でプレーしたほうがゲームを覚えます。
なかには頑固なメンバーさんもう歳で飛ばないのに、いつまでもレギュラーティから回りたがりますが、絶対にゴールドティからプレーしたほうが面白いし、レッド(レディース)ティからやればもっと面白いんですよ。
日本では短いティをレディースティとかシニアティと表現するゴルフ場が多いんですが、これも良くないですよね。
女じゃないからレディースは嫌だ!
俺はまだ歳じゃないからシニアじゃないぞ!ってなってしまいます。
またコンペの場合、年齢や性別ではティのハンディを付けますが、基本的にはみんな同じティからですよね。
ハンディが多い人は前から打つとかするのも面白いと思います。
またプライベートラウンドではレギュラーティとかにこだわらずに、思い切って短いティからプレーをしてみてください。
短いティで出るいいスコアに慣れることも上達への近道ですよ。
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