緊張した時にどうプレーできるかが、ゴルフの本当の実力です。
- 2017/05/19
- 13:29

緊張してミスショットになってしまうことはよくありますが、自分がどんな時に緊張しているのか考えたことありますか?
もしかしてそれは「~しなければならない」そんな時ではないでしょうか。
右がOBだから左に打たなければならない時。
手前の池を越えなければならない時。
パーパットを絶対に入れなければいけない時。
ここ一番いい球を打たなければいけない時。
ゴルフには結構この「~しなければならない時」というのが多いように思います。
ゴルフに『ここ一番』はない
ホールインワンでもあれば、それは間違くなく『今日イチ』なんでしょうが、80で回るとして、その80打の一打一打に『ここ一番』っていうのはないんです。
結果としての『今日イチ』の1打というのはあると思います。
グリーンに乗った、1パットで入った、それでも2打ですから、全てを背負った1打というのは存在しません。
緊張している場面で『ここ一番』当たってくれ!というのはないんです。
ゴルフはミスのゲームだということを理解しなければならないし、最悪の状況を回避しながらプレーしていくということが大事なわけです。
想定外というのはあってはいけないんです。
「えっ!あそこOBなの?聞いてないよー」とか言いますが、それはボールが曲がったのが悪いのではなくて、そこにボールが飛ぶ可能性を想定しなかったのがミスなんです。
そもそもそこにOBがあることに気付いていないのがミスだし、気付いていたとしたら、絶対にそこに飛ばないクラブを持たなかったのもミスです。
150ヤード以上飛ばなければOBはないというのであれば、9番アイアンを持っておけばいいんです。
OBは打ちたくないと思いながら、ドライバーを握ると、OBを警戒しながらスイングしなければならないので、余計な緊張をします。
しなくてもいい緊張をしてスイングして『ここ一番』なんて出るわけがありません。
やっていることがあまりにも中途半端です。
余計な緊張を招かないマネジメントをして、『ここ一番』は期待しないことが大事です。
ゴルフに『ここ一番』はありません。あると思えば必ず失敗します。

緊張すること自体はいいんです
緊張すること自体はいいんです。というか緊張は必ずするんです。
マネジメントによって避けられる余計な緊張は、そのシチュエーション事態をなくせばいいですが、それ以外の場面でどうしたら緊張しないかを考えるのは意味がなく、緊張した時でもそれなりのパフォーマンスができるようにすることが大事です。
たとえば、優勝を争っているプロがリーディングボードを見ないというのは、私は間違いだと思います。
見ながら勝てるようにならなければ、本当の実力とはいえないから見なきゃダメなんだと思ってます。
タイガーウッズは「サンデーバックナインまでにトップタイ。もしくは1打や2打のビハインドがあればチャンスがある」とかってよく言ってましたが、彼はボードを見ながらプレーしているんです。
最終日の残り9ホールまではとにかくゲームを作って、そこからが勝負だと思っているわけです。
タイガーのように、競ったときに最後の最後で力を出し切れるのがその人の本当の力です。
「スコアを考えずにプレーしていたら39で回ってた」っていうのはダメなんです。
30台で回れる状況にいることを知りながらも、終盤で崩れずに30台をマークできるのが「30台で回れる力」なんです。
もちろん崩れることもあります。
2016年マスターズのジョーダンスピースがそうでしたよね。
スピースは最終日のフロントナインを終えるまでずっと首位。
前年に引き続き優勝がほぼ確実かと思われましたが、10・11番の連続ボギーからの『魔の12番』
パー3でまさかの『7』
世界のトッププロだって痺れるわけですから、アマチュアが痺れるのは当たり前。
プレッシャーを楽しむくらいでちょうどいいんです。
自分の置かれている状況をきちんと把握し、緊張してプレーすることにより、本当の実力が付いていくんです。
このマスターズの出来事によりジョーダンスピースはまた一つ強くなったことでしょう。
やったことのないことをやると崩れる
アマチュアゴルファーの場合、タイトルがかかって緊張することはほとんどありませんが、要はいいスコアを出したいとか、ベストスコアで回りたいとか、○○には負けたくないとか、コンペで優勝したいとかそういうことですよね。
ベストスコア更新できそうな調子で来てるのにあと一歩で届かなかったことありませんか?
自意識過剰になって、やったことのないようなことをやってしまうと崩れてしまいます。
例えば、90しか出したことがないのに、途中まで1オーバーで来て、パーオンのゴルフをイメージし始めたらダメなんです。
それは自分のゴルフスタイルではないですもんね。
90ってことはボギーペースです。
ドライバーをフェアウェイに運んで、そこから7番アイアンで2オン、なんていつもやっていないことをやろうとするから『未知との遭遇』のテーマソングが流れ始めて、スコアも未知の世界に突入するんです。
例えば、5ホールを1オーバーで回ったら、そこからは全部8番アイアンで打つ。
それぐらい思い切った割り切りも必要なんです。
そこまでの5ホールは確実に貯金なわけですし、そこからいつものプレーができればベストスコア更新は現実味を帯びます。
それなのに背伸びしてドライバーを振ってOBに打ち込み「まだ余裕があるからまあいいか」なんてやっていると、結局いつものスコアになってしまいます。
思いっきり緊張を楽しんで、ベストスコアは賢く、狙って取りに行きましょう。
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