『プリショット・ルーティーン』を作る“ゴルフ・メンタルの極意”
- 2020/02/26
- 15:22
『プリショット・ルーティーン』とは「ショットの前の手順」のこと。「テークバックを始める前の動作の手順」を指し、この記事内では以降は主に『ルーティーン』と言うことにします。
実はショットの後にも『アフターショット・ルーティーン』と言われるものがあります。これも大切なので別の機会に説明しますが、特別な注意書きをしない限り『ルーティーン』は『プリショット・ルーティーン』のことと理解して読み進めて下さい。
打つ前の動作の手順は、トッププロでも個人差があります。「この手順が正しい」という細かい動作をルール化することは、現時点ではできません。大事なことはどんな手順でも、ルーティーンは常に一定に行うことです。

『ルーティーンを一定にすると、スイングが一定にできる』効果が得られるからです。
そのための『自分のルーティーン』を作りましょう。一人でゼロから始めるのは大変なので、最初はプロの『ルーティーン』を真似してください。
まずトーナメント中継を録画して、いろいろな選手を観察します。今はほとんどのプロの『ルーティーン』が一定になってきていますから、だれを手本にしても大きな問題はありません。自分の好きなプロ、スイングのリズムがいい(なんとなくでよい)と感じるプロがナイスショットを打ったときの『ルーティーン』がよい手本になります。分かりやすいのがライが一定なティショットです。
動作としての『ルーティーン』は飛球線後方から始めます。ドライバーショットを前提にして、基本的な手順を順番に説明します。
①飛球線後方での動作
素振りをしたり、飛球線に体の正面を向けたりクラブヘッドを目標にかざしたりして、方向確認をする。ティアップはこの前に終えておく。
②アドレス位置への歩き出し
飛球線後方からアドレス位置に向かって歩き出す。どちらの足からスタートして、何歩でアドレス位置に到着するかも一定にする。
③セットアップ
ここではいろんな作業を流れるように進める。グリップするのはいつ、どちらの手からか。スタンスはどちらの足を先に置いて、どうやってスタンス幅を決めるか。ワッグルはどういうタイミングで何度やるか。構えた姿勢のまま顔だけを目標方向に向けるルックアップをいつ、何回やるか。
こうした作業の後に、テークバックを始めます。①からテークバックを始めるまでの時間がどのくらいかを把握してください。イメージでかまいません。
ビデオを見るときは、最初にこうした作業の流れを箇条書きに書き出します。
次に、それを頭に入れながら繰り返し同じ『ルーティーン』を見ましょう。
大体の流れと始動までの時間を覚えたら、次はビデオを見ながら始動までを一緒にやってみます。クラブの代わりに短い棒などを使うと部屋の中でも簡単にできます。
ここまでやるとプロのルーティーンが短時間で、流れるように行われていることがわかってきます。これがスムーズにスイングを始められるポイントでもあるのです。
大事なことは『本番ショット』の練習をするときも、このルーティーンから始めることです。『本番ショット』の練習効果が非常に高くなります。
打席の後ろに立って目標方向を見て、打席に入って、アドレスを決めてからスイングを始める。これが基本です。
ただ、練習場ではスペース的な問題などで本番とまったく同じ動きができないかもしれません。危険なことやマナー違反をしないように、やり方を工夫してください。
打席後方に離れて立てないときは、打席内でも打席後方にいるイメージをしっかり作ってやれば同じ効果が得られます。
素振りも飛球線後方にいるつもりで打席内でやることができます。また打席に入るときの歩数も、打席近くで歩数分だけ足踏みしてアドレスに入ればOKです。
この練習を続けると『ルーティーン』とショットの成否の関係が身を持って理解できるようになります。どこかで作業の流れが狂ったり、滞ったり、決まった回数以上やってしまったり、時間がかかりすぎたりする。そういうときはよいショットを打てる確率が下がります。逆に、一定のルーティーンをリズムよくできたときは、気持ちよくクラブが振れてよい打球が打てるようになるのです。

子供のころ、学校で道路の渡り方を習いました。「右を見て、左を見て、もう一度右を見て、車が来ていなければ渡りましょう」でした。「右・左・右・ゴー」です。実はこれも『ルーティーン』。これを守ると安全に渡れるようになる、合理的な手順を分かりやすく教えてくれました。右から見始めるのは日本の交通事情(車両は左側通行)が関係してます。このルーティーンにも理由があるのです。
優れたゴルファーの一定の『ルーティーン』にも、一つずつの動作とその順番にきちんとした理由があります。「始業前点検」は一つずつをしっかりやって「OK」を重ねることで安心できる作業。スイングも安心して始めるとスムーズに振れるのです。
どの作業にどういう意味があるかは『ルーティーン』の練習をしながら感じ取れるようにしてください。一つずつの意味がわかると『ルーティーン』がうまくできなかったときの原因が心にあり、何が悪かったかが正確に判断できるようになります。
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実はショットの後にも『アフターショット・ルーティーン』と言われるものがあります。これも大切なので別の機会に説明しますが、特別な注意書きをしない限り『ルーティーン』は『プリショット・ルーティーン』のことと理解して読み進めて下さい。
打つ前の動作の手順は、トッププロでも個人差があります。「この手順が正しい」という細かい動作をルール化することは、現時点ではできません。大事なことはどんな手順でも、ルーティーンは常に一定に行うことです。

どんな手順でも、ルーティーンは常に一定に行う
『ルーティーンを一定にすると、スイングが一定にできる』効果が得られるからです。
そのための『自分のルーティーン』を作りましょう。一人でゼロから始めるのは大変なので、最初はプロの『ルーティーン』を真似してください。
まずトーナメント中継を録画して、いろいろな選手を観察します。今はほとんどのプロの『ルーティーン』が一定になってきていますから、だれを手本にしても大きな問題はありません。自分の好きなプロ、スイングのリズムがいい(なんとなくでよい)と感じるプロがナイスショットを打ったときの『ルーティーン』がよい手本になります。分かりやすいのがライが一定なティショットです。
『ルーティーン』の基本的な手順
動作としての『ルーティーン』は飛球線後方から始めます。ドライバーショットを前提にして、基本的な手順を順番に説明します。
①飛球線後方での動作
素振りをしたり、飛球線に体の正面を向けたりクラブヘッドを目標にかざしたりして、方向確認をする。ティアップはこの前に終えておく。
②アドレス位置への歩き出し
飛球線後方からアドレス位置に向かって歩き出す。どちらの足からスタートして、何歩でアドレス位置に到着するかも一定にする。
③セットアップ
ここではいろんな作業を流れるように進める。グリップするのはいつ、どちらの手からか。スタンスはどちらの足を先に置いて、どうやってスタンス幅を決めるか。ワッグルはどういうタイミングで何度やるか。構えた姿勢のまま顔だけを目標方向に向けるルックアップをいつ、何回やるか。
こうした作業の後に、テークバックを始めます。①からテークバックを始めるまでの時間がどのくらいかを把握してください。イメージでかまいません。
ビデオを見るときは、最初にこうした作業の流れを箇条書きに書き出します。
次に、それを頭に入れながら繰り返し同じ『ルーティーン』を見ましょう。
大体の流れと始動までの時間を覚えたら、次はビデオを見ながら始動までを一緒にやってみます。クラブの代わりに短い棒などを使うと部屋の中でも簡単にできます。
ここまでやるとプロのルーティーンが短時間で、流れるように行われていることがわかってきます。これがスムーズにスイングを始められるポイントでもあるのです。
『ルーティーン』も練習する
大事なことは『本番ショット』の練習をするときも、このルーティーンから始めることです。『本番ショット』の練習効果が非常に高くなります。
打席の後ろに立って目標方向を見て、打席に入って、アドレスを決めてからスイングを始める。これが基本です。
ただ、練習場ではスペース的な問題などで本番とまったく同じ動きができないかもしれません。危険なことやマナー違反をしないように、やり方を工夫してください。
打席後方に離れて立てないときは、打席内でも打席後方にいるイメージをしっかり作ってやれば同じ効果が得られます。
素振りも飛球線後方にいるつもりで打席内でやることができます。また打席に入るときの歩数も、打席近くで歩数分だけ足踏みしてアドレスに入ればOKです。
この練習を続けると『ルーティーン』とショットの成否の関係が身を持って理解できるようになります。どこかで作業の流れが狂ったり、滞ったり、決まった回数以上やってしまったり、時間がかかりすぎたりする。そういうときはよいショットを打てる確率が下がります。逆に、一定のルーティーンをリズムよくできたときは、気持ちよくクラブが振れてよい打球が打てるようになるのです。

道路を横断するときもルーティーン
子供のころ、学校で道路の渡り方を習いました。「右を見て、左を見て、もう一度右を見て、車が来ていなければ渡りましょう」でした。「右・左・右・ゴー」です。実はこれも『ルーティーン』。これを守ると安全に渡れるようになる、合理的な手順を分かりやすく教えてくれました。右から見始めるのは日本の交通事情(車両は左側通行)が関係してます。このルーティーンにも理由があるのです。
優れたゴルファーの一定の『ルーティーン』にも、一つずつの動作とその順番にきちんとした理由があります。「始業前点検」は一つずつをしっかりやって「OK」を重ねることで安心できる作業。スイングも安心して始めるとスムーズに振れるのです。
どの作業にどういう意味があるかは『ルーティーン』の練習をしながら感じ取れるようにしてください。一つずつの意味がわかると『ルーティーン』がうまくできなかったときの原因が心にあり、何が悪かったかが正確に判断できるようになります。
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