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服装規定(ドレスコード)の基本 “ゴルフマナーの基本”

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ゴルフは服装の決まりごとがあって堅苦しい、というイメージをお持ちの方がいますがそこには理由があります。

プレーヤーは自分の好みや判断よりも、そのゴルフ場の決め事を尊重しなければいけません。それはゴルフ場は紳士淑女がお互いを信頼し、その上で共通の楽しみを味わう共用の場だからです。

メンバー制のゴルフ倶楽部になると、その意味合いはさらに強くなります。楽しみとゴルフへの思いを共にしようという人々が会員(メンバー)となって、それ相応の資金を出し、エネルギーを使って、維持・運営している世界なのです。

いわばコースは、メンバーたちの「家」と同様です。メンバーは主人でビジターは訪問者です。お客ではありますが、よそ者でもあります。この違いをきちんと認識し、有無を問われるのが、社交のセンスと作法になります。

さまざまな考えの人がゴルフを平等にプレーするために、ゴルフ規則という決め事があるように、さまざまな考えの人がゴルフの場と時を快適に共用するために、ゴルフ作法があります。その一つが、服装に関する常識としての不文律と、成文規定になります。

服装規定(ドレスコード)の自由度はコースによって変わる

服装規定(ドレスコード)に関する環境を考えるために、決めごとの重要度の高い順にコースの種類を並べてみました。運営上おおよそ次の5段階に分かれます。

①会員が運営の主体となり、伝統や格式を重んじる由緒あるメンバー制ゴルフ倶楽部。

②会員が運営の主体だが、会員以外にも開放的な一般的なメンバー制コース。

③メンバー制だが、パブリック的な色彩が濃いコース。

④パブリックコース。

⑤地方自治体などが運営するムニシパル(住民のための公営として経営運営されるゴルフ場)

服装をはじめ諸事に関して、決め事の重みは①ほど重く、⑤へ寄るほど個人の自由度は増します。

しかし、自由度が高い③④⑤でも、服装はまったく自由なのではありません。健全な心をもった紳士淑女のスポーツの場である以上、それ相応の身だしなみがあります。

他のプレーヤーへの配慮をとくに重んじるゴルフの世界では、一人の愉快より、誰か一人の不愉快の方が重くなります。身だしなみよりもまた規定よりも良識で考えるべきものだといえます。



まず良識があり、決めごとがある

ゴルフ場における服装(ドレスコード)の良識とは何でしょうか。それはゴルフ場に集うみんなに不自然さを感じさせない配慮と、スポーツウェアとしての実用性を考える服装センスのことになります。

一方で、人には個性があり、個性的な装いでゴルフを楽しみたいと考えるのも自然なことで、人間らしいことです。ただし、選択の判断が他の大勢の人たちの常識から外れるとき、複雑な問題となります。そこで自由度の高いパブリックコースでさえも、プレーイングウェアについての規定を設け、掲示したりしているのです。

決めごとは勝手に無視してはいけません。決めた人たちの決めた意志を尊重しなければいけません。ゴルフウェアは、決めごとの範疇の中でも、十分に個性を表現することができ、楽しむことができます。

その場の決めごとが嫌ならそこへ行かなければいいのです。また、行くからには決めごとに順応しなければいけません。たかがウェアの決めごとに順応できないような人には、さまざまな状況への対応と、さまざまなルールへの順応が連鎖する、ゴルフというゲームをプレーする資質はありません。

しかしながら、堅苦し過ぎるの考えものです。伝統を重んじるゴルフの世界にもあるべき変革はあってもいいですし、そのための勇気ある革新的行動も大事です。

だからといってそれは、決めごとのある場へ、決めごとを無視し、決めごとに反する格好で入っていくことではありません。それは勇気でもなんでもなく、ただの自分勝手です。

変革への意思表示や実践的行動は、誰をも不愉快にさせることなく、理にかなった方法で、対象に対して正々堂々と、かつ効果的に行なうべきです。

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ジャケット着用

ジャケットはゴルファーの伝統的な正装、もしくはおしゃれ着です。その美意識のもっとも高く、象徴的なものがホームコースのエンブレム付きブレザーです。

多くのゴルフ場が紳士の身だしなみの象徴として、ジャケット、スラックス、革靴(もちろん合成皮革も含む)での来場を決めごとにしています。酷暑期だけは上着なしの軽装でよしとはしていますが、そんな夏にもサマージャケットのおしゃれがあります。暑ければ手に持っていけばいいです。電車の中、クラブハウスの食堂の中、コンペルームのなどはエアコンが効きすぎている場合もあるので、そんな時にも役に立ちます。

女性の場合は複雑です。淑女らしい装いは多種多様にあるので、楽しみも多いかわりに心配も多くなります。ちょっと派手すぎないか、大丈夫か、と少しでも迷ってときは、やめておいたほうが賢明です。地味なほうを選んで出かけても、ゴルフにはなんら影響するものではありません。ゴルフは伝統の保守を重んじます。そのスタンスに立てば、地味、控えめ、質素の側で装いを決めておけば、まず問題は起きません。




歓迎されない来場スタイル

ゴルフ場にわざわざ違和感のある、自己主張の強い格好をして行かなければならない特別な理由はありません。

近年、特に若い世代はジャケットに馴染まない風習があり、ゴルフ場にもジャンパー、ブルゾン、ダウンパーカー、ウインドブレーカー、さらにはセーター、トレーナー、ジーンズなどで来場する人が見られるようになりましたが、正統なゴルファーたちの目には快く映りません。

ひと昔前だとコース側が入場を断ったり、紹介メンバーにクレームが出されたりしました。いまはそこまでするコースはほとんどなくなりましたが、それは自由になったということではなく、コース側の弱気、あきらめているだけです。たいへん苦々しい目で見られていることにはかわりないです。

スニーカーは、メンバー制ゴルフ倶楽部に入る履物ではありません。ジャケットにスニーカーは合いません。草履、セッタ、サンダルなどの履物は言うまでもなく場違いです。

以上のものがいけないのは、プレーヤーだけでなく、送り迎えなどで家族がクラブハウスに立ち寄る場合も同じです。

プレー時の服装も、襟なしシャツ、Tシャツ、ゴルフシャツでも、裾をスラックスの外へ出すビーチスタイルは厳に慎むべきです。ジーパン、トレパン、タオル地のパンツ、バミューダパンツ。女性の場合は、ミニスカート、ホットパンツ、タンクトップなど。男性の目の毒になるだけでなく、日焼け、虫さされ、ブッシュや植え込みでのかすり傷などは、ゴルフ場では実用的ではなく、本人にとってソンすることが多いです。

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真夏の半ズボンスタイルの注意

蒸し暑い夏、男性ゴルファーには半ズボンスタイルの方がラクです。しかし、蒸し暑いときや夏の雨上がり時にはブヨなどの虫が多く、露出された肌は狙われやすくなります。

安易に快適さにばかり走るべきではありません。自然をよく知るキャディに聞くと、暑いからこそスラックス、というのが夏の知恵だと言います。むき出しの足には不快な深いブッシュもあるし、危険な刃物のような植物もあります。

それらを承知の上でなお半ズボンという向きには、ダンディな先輩たちがいろいろと伝統的な決めごとを考えて作り上げてきた半ズボンスタイルがあります。

①立っているとき、裾が膝のすぐ上まである長めのものに限る。ショーツパンツ(いわゆる短パン)やテニスのパンツは言うまでもなくいけない。

②ちゃんとループ付きのもので、きちんとベルトを締めるのが好ましい。理想的には前タックがあり、裾に折り返しがあるとトラディショナルに見えておしゃれになります。

③ソックスは膝下までゴルフ用ロングソックスを着用すること。膝下で一度折り返しができるとおしゃれになります。

暑くて半ズボンになるのだから、ロングソックスではまだ暑い、ソックスもショートソックスでいいではないか、という主張もあります。半ズボンにロングソックスという決まりは誤りであり、歴史的根拠も見当たらない、と主張してきます。

ショートソックス主張派の根拠は、本人の快適性の追求だけです。その快適性でさえ、虫や植物による不快に用心すれば、説得力は弱くなります。また、人の目からの快適性が先になければなりません。スラックスなら隠れるはずの肌、膝、すね毛、ルーズにずり上がってるショートソックスなどがあらわになります。鏡に映してみるとよいでしょう。

半ズボンにロングソックスは、正誤の問題ではありません。その組み合わせに歴史的な正当性を必要とする問題でもありません。真か否かと角突き合わせるテーマではなく、善(実用性)と美(見た目)で判断されるべきものです。

④白地やうすい色の生地のものは臀部に下着の線がクッキリ見えることがあるので注意が必要です。これはスラックスの場合でも同じ。女性の場合はとくに要注意が必要です。

⑤シューズはスラックス着用時と違って丸見えになるので、とくにきれいに磨いて履きましょう。ハーフごとに土やほこりを拭く配慮が望ましいです。




コース側はもっと毅然と、もっと効果的に

最近、伝統的なメンバー制のコースでさえも、装いの乱れが目に余ることがあります。フロント周辺の壁には、ドレスコードとその遵守を告げるエチケット委員会のメッセージや、加盟団体等のポスターを提示しているコースにおいてもです。

装いの不作法については、プレーヤー同士では、親しい仲間同士の関係でないかぎり、いさめたり着なおさせたりすることは大変しにくいことです。コース側はそのことを考えるべきです。注意された方が自己主張をはじめた場合は、それを納得させるための切り札は「決まりごと」であって、コース側なら、切り札を持ち出して理解を求めることができます。

コンペ参加者向けのマナーチラシを用意し、装いについて「ジャケット着用」だけを強調して訴えているコースがありますが、その多くは、ジャケット不着用の来場者をも迎え入れるし、当人にもメンバーにもクレームをつけません。また、プレーイングウェアが提示ポスターのドレスコードに外れるようなビジターを注意するコースもいまや多くはありません。マナーチラシの内容と配布が一方通行で、実効がまったくありません。

決めごとが実行されず、ない崩しになっていってよいものなら、決めごとなどない方がいいです。人の自主に賭け、自由・解放によってもたらされる混乱を覚悟の上で、なにか新しいゴルフ習慣の追求に果敢に向かってみるべきです。

さもなければ決めごとの保守か、どちらかです。水際での実行が肝心になります。予約後にメンバーからビジターへ徹底する。そのためのマナーチラシの内容の工夫が大事です。その上で、来場時にフロントでチェックし、着替え後にロッカーフロントでチェックして、反するものがコースに入るのを未然に防ぐことができます。それを関所の怖い顔ではなく、優しい笑顔でするコースが一流コースです。

ゴルフマナー詳細一覧全集はこちらの記事から:ゴルフマナーの基本の「キ」 “ゴルフマナーの基本”


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