スタート時の道具の用意 “ゴルフマナーの基本”
- 2017/06/24
- 17:26
スコアカードとエンピツのほかに、ラウンドするためにポケットに欠かせない大事なものは四つあります。ボール、ティペッグ、ボールマーカー、グリーンフォークです。
どれもちっぽけなものですが、ゲームにとって、ゴルフ作法として、それぞれなくてはならない働きをします。機能、形、素材、数などよく考えて備えておきましょう。

ゴルフボールは量販品であり、同じブランドの同じ番号のボールは大量に存在します。そのまま使うと、ほかのプレーヤーのボールと識別できなくなるトラブルが起こります。使用するボールは独自の識別マークや、ネームのついたマイボールでなければいけません。
(ゴルフ規則12-2)
■マイボールでないといけない理由
①同じ組の人同士が同じ銘柄のボールを使うと、誤球の危険があります。ましてや番号まで同じとなると・・・
②2人が同じバンカー、同じ方向のラフや林へ打ち込んだときなどは、ボールの判定はほとんど不可能になります。判別できない場合はロストボール扱いとなります。
(ゴルフ規則裁定集27-10)
③隣のホールとの間の区域などで、銘柄も番号も同じボールを2個見つけた場合も同様に、ロストボール扱いとなります。
④自分の球だと思って打った後、付近でもうひとつ同じ銘柄の同じ番号のボールが見つかった場合、どちらが自分の球か判定のしようがありません。あるいは後で見つかったほうのボールが自分のボールだと思える場合は、誤球となります。
(ゴルフ規則裁定集12-2/1)
■簡単にマイボールを用意する方法
もっとも簡単なのは、サインペンで独自の印をつけることです。そのためにはボールと一緒にサインペンを1本キャディバックに備えておくと良いでしょう。
■マイボールの用意のない人の場合
次善の策として、スタート前には少なくとも次のことをしなければなりません。
①同伴競技者に自分の使用ボールの銘柄を告げて、同じボールの使用者がいないかどうかを確認します。同じ銘柄のボールを使う人がいなければ、とりあえずその日のその組に限って、その銘柄のボールがマイボールとなります。
②同じ銘柄のボールを使う人がいた場合は、どちらかがほかの銘柄のボールに変える。
③同じ銘柄のボールしか持っていない人同士の間では、奇数番号と偶数番号、あるいは1・2番と3・4番など、使用する番号を取り決める。
■ボールはポケットに番号の違う2個を携帯
1個は暫定球用や打ち直し用のスペアボールが必要です。初球と暫定球が同じ方向に飛んだ場合でもどちらかが識別できるように、2個の番号は違うものにしましょう。
■ポケットにスペアボールを持つ理由
①OB、池、ロストなど、暫定球や打ち直しが必要になったときに、その場ですみやかに処置ができます。ボールをキャディカートのバッグまで取りに行く時間、あるいはキャディに運んでもらう時間はスロープレーの原因となり、ほかの人を待たせる失礼となります。
②セルフカートでのラウンドで、カート道路走行に制限されている場合も同様です。
③暫定球を打っておくという処置自体が、本来は時間節約のためのゴルフの要領です。それをすみやかに処置できないようではいけません。
④ホールの途中で暫定球や打ち直しが必要になる地点は、ボールのあるキャディカートと離れている場合が多いです。
4バック1キャディ制では、キャディカートはすべてのプレーヤーのそばに付き添ってはいられません。また、カート道路やカートレールなどが設けられているコースでは、キャディカートはプレーヤーに近づけません。暫定球の処置をせずに進んでOBやロストボールであることがわかった場合、プライベートラウンドでは、2打罰でそのあたりからプレー続行という略式ルールを取ることもありますが、そういう地点というのは大概キャディカートから遠く離れていることがほとんどです。また、前方がブラインドになっているホールでは、前の組の進み具合を確認するために、キャディはしばしばティグランドを離れて前方へ行きます。ですから、スペアボールを持っている必要があるのです。
■ティペッグは木製のものを
ティペッグは長短1本ずつ用意しておきましょう。ただし、ティペッグは飛んだり折れたりしてすぐなくなってしまうものです。スタート時点では長短それぞれ2本ずつポケットに入れておくと便利です。
ティペッグは木製のものを使用しましょう。木製なら草の中に飛んでいって放置されたとしてもいずれは腐って土に馴染みます。しかし、プラスチック製のものは腐らずに、しかも芝刈り機の刃を傷める原因にもなります。
■ボールマーカーは人と違うものを2・3個用意
ボールマーカーはボールの代わりに置く目印として使います。コースに用意されてはいますが同じものでは間違いやすいので、コインやほかのコースのボールマーカーを使うと都合がいいです。
ポケットに2・3個入れておけば、色々な小物でガラクタ箱状態になっていても取り出しやすいです。
大きめのカジノマーカーなどを好んで使用している方も増えてきましたが、コースに用意してあるボールマークもポケット入れておきましょう。
たとえ他の人のラインにかからないとしても、大きいマークは人によっては気になります。状況に応じて平らな小さいボールマークと使い分けるといいでしょう。
■クラブ本数の確認
持っているクラブ本数の、スタート前のキャディとの確認は大事な手続きとなります。キャディとプレーヤーとの間のクラブ預かり契約のようなものです。
また、セルフプレーの場合もスタート前には必ず確認しておきましょう。前日にパター練習したのを忘れて入っていなかったりする場合もあります。
ヘッドカバーも含め、ラウンド後にトラブルが起きないよう、初めにきちんと確認しておきましょう。
■前の組を「いってらっしゃい」で見送り
前の組がティオフしていくとき、前後の組同士は「お先に」「いってらっしゃい」の挨拶を交わすのが自然です。面識のない同士であっても、その日一日は前後の隣人関係という間柄になり、何度も関わりをもつことになります。また、待たせてしまったり打ち込んでしまったり、クラブを忘れてしまったりするなどのトラブルはあってほしくはないですが、万が一あった場合には穏やかにすませたいものです。そのためにも間近に顔が見えるスタート時が、挨拶を交わしておくチャンスですよ。
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どれもちっぽけなものですが、ゲームにとって、ゴルフ作法として、それぞれなくてはならない働きをします。機能、形、素材、数などよく考えて備えておきましょう。

ボールはマイボールであること
ゴルフボールは量販品であり、同じブランドの同じ番号のボールは大量に存在します。そのまま使うと、ほかのプレーヤーのボールと識別できなくなるトラブルが起こります。使用するボールは独自の識別マークや、ネームのついたマイボールでなければいけません。
(ゴルフ規則12-2)
■マイボールでないといけない理由
①同じ組の人同士が同じ銘柄のボールを使うと、誤球の危険があります。ましてや番号まで同じとなると・・・
②2人が同じバンカー、同じ方向のラフや林へ打ち込んだときなどは、ボールの判定はほとんど不可能になります。判別できない場合はロストボール扱いとなります。
(ゴルフ規則裁定集27-10)
③隣のホールとの間の区域などで、銘柄も番号も同じボールを2個見つけた場合も同様に、ロストボール扱いとなります。
④自分の球だと思って打った後、付近でもうひとつ同じ銘柄の同じ番号のボールが見つかった場合、どちらが自分の球か判定のしようがありません。あるいは後で見つかったほうのボールが自分のボールだと思える場合は、誤球となります。
(ゴルフ規則裁定集12-2/1)
■簡単にマイボールを用意する方法
もっとも簡単なのは、サインペンで独自の印をつけることです。そのためにはボールと一緒にサインペンを1本キャディバックに備えておくと良いでしょう。
■マイボールの用意のない人の場合
次善の策として、スタート前には少なくとも次のことをしなければなりません。
①同伴競技者に自分の使用ボールの銘柄を告げて、同じボールの使用者がいないかどうかを確認します。同じ銘柄のボールを使う人がいなければ、とりあえずその日のその組に限って、その銘柄のボールがマイボールとなります。
②同じ銘柄のボールを使う人がいた場合は、どちらかがほかの銘柄のボールに変える。
③同じ銘柄のボールしか持っていない人同士の間では、奇数番号と偶数番号、あるいは1・2番と3・4番など、使用する番号を取り決める。
■ボールはポケットに番号の違う2個を携帯
1個は暫定球用や打ち直し用のスペアボールが必要です。初球と暫定球が同じ方向に飛んだ場合でもどちらかが識別できるように、2個の番号は違うものにしましょう。
■ポケットにスペアボールを持つ理由
①OB、池、ロストなど、暫定球や打ち直しが必要になったときに、その場ですみやかに処置ができます。ボールをキャディカートのバッグまで取りに行く時間、あるいはキャディに運んでもらう時間はスロープレーの原因となり、ほかの人を待たせる失礼となります。
②セルフカートでのラウンドで、カート道路走行に制限されている場合も同様です。
③暫定球を打っておくという処置自体が、本来は時間節約のためのゴルフの要領です。それをすみやかに処置できないようではいけません。
④ホールの途中で暫定球や打ち直しが必要になる地点は、ボールのあるキャディカートと離れている場合が多いです。
4バック1キャディ制では、キャディカートはすべてのプレーヤーのそばに付き添ってはいられません。また、カート道路やカートレールなどが設けられているコースでは、キャディカートはプレーヤーに近づけません。暫定球の処置をせずに進んでOBやロストボールであることがわかった場合、プライベートラウンドでは、2打罰でそのあたりからプレー続行という略式ルールを取ることもありますが、そういう地点というのは大概キャディカートから遠く離れていることがほとんどです。また、前方がブラインドになっているホールでは、前の組の進み具合を確認するために、キャディはしばしばティグランドを離れて前方へ行きます。ですから、スペアボールを持っている必要があるのです。
他の小物類もスマートに準備しておきましょう
■ティペッグは木製のものを
ティペッグは長短1本ずつ用意しておきましょう。ただし、ティペッグは飛んだり折れたりしてすぐなくなってしまうものです。スタート時点では長短それぞれ2本ずつポケットに入れておくと便利です。
ティペッグは木製のものを使用しましょう。木製なら草の中に飛んでいって放置されたとしてもいずれは腐って土に馴染みます。しかし、プラスチック製のものは腐らずに、しかも芝刈り機の刃を傷める原因にもなります。
■ボールマーカーは人と違うものを2・3個用意
ボールマーカーはボールの代わりに置く目印として使います。コースに用意されてはいますが同じものでは間違いやすいので、コインやほかのコースのボールマーカーを使うと都合がいいです。
ポケットに2・3個入れておけば、色々な小物でガラクタ箱状態になっていても取り出しやすいです。
大きめのカジノマーカーなどを好んで使用している方も増えてきましたが、コースに用意してあるボールマークもポケット入れておきましょう。
たとえ他の人のラインにかからないとしても、大きいマークは人によっては気になります。状況に応じて平らな小さいボールマークと使い分けるといいでしょう。
■クラブ本数の確認
持っているクラブ本数の、スタート前のキャディとの確認は大事な手続きとなります。キャディとプレーヤーとの間のクラブ預かり契約のようなものです。
また、セルフプレーの場合もスタート前には必ず確認しておきましょう。前日にパター練習したのを忘れて入っていなかったりする場合もあります。
ヘッドカバーも含め、ラウンド後にトラブルが起きないよう、初めにきちんと確認しておきましょう。
■前の組を「いってらっしゃい」で見送り
前の組がティオフしていくとき、前後の組同士は「お先に」「いってらっしゃい」の挨拶を交わすのが自然です。面識のない同士であっても、その日一日は前後の隣人関係という間柄になり、何度も関わりをもつことになります。また、待たせてしまったり打ち込んでしまったり、クラブを忘れてしまったりするなどのトラブルはあってほしくはないですが、万が一あった場合には穏やかにすませたいものです。そのためにも間近に顔が見えるスタート時が、挨拶を交わしておくチャンスですよ。
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