アプローチの王道「ヒール浮かせ打ち」をマスターしてザックリやオーバーをなくそう
- 2017/06/23
- 16:31

グリーン周りの状況は千差万別です。ボールのライ、ボールから手前のグリーンエッジまでの距離、ピンの位置、グリーンの傾斜、風や雨などの気象状況など、まったく同じ状況は二度とないと断言してもいいほどです。
こうした状況別に、ボールを低く転がす「ランニングアプローチ」や「ピッチエンドラン」、それにボールを上げる「ピッチショット」や「ロブショット」などを使い分けますが、転がせる状況であれば、極力転がすのが鉄則です。
冬場のコースや春先など、芝が薄くなっていてライが良くない場合は、サンドウェッジなどロフト角が多いクラブを使ってあげるのはタブーです。ボールを上げるのではなく、パターや7~9番アイアンなどを使ってできるだけ転がしましょう。ライが悪いときほど、パターが頼もしい味方になってくれます。
しかし、グリーンエッジまでが5ヤードと近く、ピンまでも15ヤードしかないというケースでも、ボールがディボット跡に少し沈んでいたらパターが使えないことがあります。
サンドウェッジで上げようとしてもザックリになる。7~9番アイアンで転がそうとすると、ピンが近いためにオーバーしそうでインパクトで緩んでしまう恐れがある。ボールをしっかりとヒットしてピンチから脱出させたいけれど、強く打つとオーバーしてしまう・・・・・・。こうした状況は思いのほか多いものです。そのようなときは、大きく振っても飛びすぎる心配のない打ち方を選択すればいいのです。
ザックリの不安があるときはヒールを浮かせる
私は、8番アイアンの「ヒール浮かせ打ち」を好んで使います。これは、8番アイアンで低く転がすよりもボールの近くに立ち、手元を浮かせてハンドアップに構えて打つ方法です。
ヒール側を浮かせて、トゥを立てればクラブヘッドの設置面積が狭くなり、ディボット跡のような悪いライでも、ザックリの心配がありません。
ハンドアップの姿勢を作ることでパットに近い構えとなり、リストも固定しやすいので、パッティングのイメージでやさしく振れます。
ヒールを浮かせて打つということは、フェースの開閉が少なくなるので、振り幅を大きくしてもボールが強く飛び出すことがありません。

別に8番アイアンでなくても、7番アイアンでもピッチングウェッジでもいいのですが、ヒール浮かせ打ちをしたいときに、パターの振り幅と同じ距離感でスイングできるクラブを選択するのがベストです。打ち方はパットと同じです。パットと同様の距離感で打てるという意味で、私の場合は8番アイアンを選択しています。
通常のピッチエンドランと比較してもシンプルな手段ですし、ディボット跡に限らず、芝が薄くて地面が硬いとき、芝のない「ベアグラウンド(裸地)」に止まったとき、ボールがセミラフに沈んでいるときなどにも対応できます。また、ピンまで距離がないアプローチで、ザックリやオーバに悩んでいる方には、花道などライが良い場合でも使えます。
通常のアドレスよりもボールの近くに立って、ヒールを浮かせて構え、パットのようにリストを固定して打つだけでいいからミスになりにくいやさしい打ち方です。また大きく振っても飛びすぎる心配もありません。ゴルフの経験の浅い人でもすぐにマスターできる「ヒール浮かせ打ち」は、アプローチの王道といってもいいくらいで、スコアアップに幅広く役立ちます。
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